| B氏: |
「法人を設立したいのですが、どのような法人がいいのでしょうか?」 |
2.法人のうち、株式会社?それとも持分会社どちらを設立しますか? |
| 泉水: |
「営利を目的とする会社法上の法人には、株式会社と持分会社(合名会社、合資会社、合同会社)があります。」 |
| 泉水: |
「このどの法人を設立するとしても、商号、本店所在地、事業目的及び代表者等を決定する必要があります。最低資本金制度は廃止されましたが資本がゼロでは何もできないですから、それなりの準備はしてください。」 |
| B氏: |
「あまり、資金は用意できそうにないし、簡単に設立できれば、いいのだけど?」 |
| 泉水: |
「旧商法下に比べ会社法では設立手続を簡素化しています。持分会社の設立手続きは株式会社よりもっと容易ですので、これを選択し設立することもありますが、あまり、お勧めできません。」 |
| B氏: |
「どうしてですか?」 |
| 泉水: |
「いずれ株式会社に組織変更するという気持ちがあるのであれば、最初から多様な機関設計がある株式会社を選択するのも良いかもしれません。あえて株式会社以外にする必要もないのではないでしょうか?」 |
| 泉水: |
「また、合名会社・合資会社の場合、無限責任社員は無限責任を負います。新規事業で無限責任というのもどうでしょうか?」 |
| B氏: |
「そうですねえ。合同会社は有限責任社員のみで設立できると聞いたのですが?」 |
| 泉水: |
「はい、良くご存じですねえ。会社法576条4項に規定があります。しかし、会社は設立時のことばかりでなく、その後のことも考える必要があります。合同会社の場合、退社の際の払い戻しで
持分払戻額が会社の簿価純資産額を超える場合には清算に準じた債権者保護手続きを経て払い戻すことが必要となります。こういうことも考えてみる必要はあると思います。」 |
| 泉水: |
「また、合同会社の社員を法人とすることも可能ですので、法人が利用することも考えられます。たとえば合弁事業等には、それなりのメリットもあるのかもしれません。」 |
| 泉水: |
「しかい、従来から合名会社・合資会社はあったのにこれを利用する者はそれほどいなかったのも事実です。これに持分会社として有限責任社員のみとする合同会社が加わってもイメージがそう変るものでしょうか。合同会社をいわゆる「日本版LLC」などといわれベンチャー企業的なイメージをもって捉えられるかも、現時ではっきりしません。」 |
| 泉水: |
「どちらにしても、会社法は新たな事業の創出・雇用の受け皿の確保による経済の活性化のため、最低資本金制度の廃止したわけです。せっかく、株式会社の設立が容易になったのに株式会社を設立しないというのももったいない気がしますが、いかがでしょうか?」 |
| B氏: |
「そうですか、じっくり考えないといけないですね。」 |